ゆーくろっくの土井です。
不登校から将来を考える第四弾の今日は、
不登校と就職活動についてです。
前回、
前々回と進学について書きましたが、今回は進学の先にある就職について、自分の就職活動と社会人としての経験も踏まえながら書いていきたいと思います。
不登校は就職活動に不利になる!?
不登校を乗り越え、無事に高校、そして大学や専門学校に進学したあとに待ち構えるのが就職活動です。
不登校経験者が不安になるのは、不登校だと就職活動が不利になるのではないかということです。就職活動では履歴書を書きますし、面接では大学・専門学校の時代の話やそれ以前についても質問されることもあります。
もし不登校だったということがバレたら悪い評価をされてしまうのではないかと、と私も当時は非常に不安でした。
小学校や中学校での不登校は履歴書ではわからないので、「いっそのことなかったことにしよう」、「なんとかばれないようにしよう」と思う時もありました。でも、高校の中退と高校卒業認定試験経由で大学に進学した履歴が、就職活動の中で企業の目に留まる可能性は高く、それについて聞かれたら不登校の過去は話さなければなりませんでした。
不登校の経験は就職活動にプラスになる
不登校の過去を面接で話すかどうか
私は結局迷った結果、素直にすべて話そうと決めました。というのも、どうしても志望動機や大学での活動を語る上で不登校という経験がなくてはならないものだったからです。
正直不安で仕方ありませんでしたが、恐る恐るエントリーシートに書いたり、面接の際に不登校の話をしてみることにしました。
「嫌味を言われるのは覚悟しよう」「いくつかは不登校を理由に落とされても仕方ない」などと思っていたのですが、予想外のことが起こりました。
なんと、不登校のことについて特に突っ込まれなかったのです。他のエピソードを話す時となにも変わらず面接は進んでいきました。また、時には不登校の経験を高く評価してくれる企業もありました。私にとっては就職活動にはマイナスの評価であると思っていた不登校が、企業にとっては、挫折を乗り越えたプラスの経験と評価されたのです。
就職活動で聞かれたことは、不登校で自分がどう成長したのか
もちろん時には不登校について厳しく突っ込まれることもあるでしょう。しかし、それは不登校に限ったことではありません。
面接では過去の失敗体験について聞かれることがよくあります。
企業が聞きたいのは、そこから何を学んだのか、その経験が今の自分にどう活きているのか、ということです。失敗したからだめ、ということではありません。あの時はうまくいかなかった部分もあるが、その経験を元に成長できた、そして今は◯◯することができる、ということが言えればよいのです。
不登校経験者の話を聞くと、不登校はつらい経験ではあったが、不登校から学んだことは大きく、その時の経験が就職してから活きているという場合がよくあります。
むしろ、つらい経験であるからこそ、そこを乗り越えた時に成長が見られるのです。
したがって、不登校を乗り越えて就職活動に望んでいる状態であれば、厳しく突っ込まれた場合でもなにも心配することはありません。
大事なのは過去ではなく今
今ではこんなことを言っている私ですが、大学生の時は不登校経験についてまだ劣等感がありました。
「自分はみんなが当然にできてたことができなかった」「自分は根本の部分で人より劣っている」- そんな思いがどうしても消えませんでした。しかし、大事なのは過去ではなく今なのです。
確かに、過去の一時期、学校に行けない時があったかもしれません。でも今自分なりにがんばっていれば、それでいいのです。
就職活動ではそれをしっかりと評価してくれます。
不登校は一時的な現象です。
長い人生の中の数多くある中のたったひとつの現象です。それだけで人生が決まるわけではありません。不登校でも十分に進学や就職も可能です。それは多くの不登校の先輩たちが実証しています。
最後に
悲観や否定ばかりしない。可能性を決めつけない。
本人が今できることをひとつずつ行っていく。
もちろん簡単なことではありませんが、そういったことができれば、不登校はつらい経験ではなく、きっと成長につながっていきます。不登校を通じた成長が、就職活動で大きな武器になっていきます。