ゆーくろっくは先日、子どもの不登校に悩む親御さまを対象に、「不登校経験者への相談会」を行いました。
大学生や社会人として活躍する3人のゲストにご自身の体験をお話し頂き、事前に親御様から頂いた質問にお答えし、最後に個別の相談対応を行いました。
現在は起業してWEBライターとして活躍する河合さんが、どうやって過去に不登校を乗り越えたのかを話してくださいました。
いわれのないいじめが原因で不登校に
はじめまして。今はマリアンヌという会社の代表をやっている河合です。最初のお二人とも不登校の経緯が違うので、お役に立つ話ができればと思います。よろしくお願いします。
私は中学1年から卒業までがっつり不登校でした。高校は定時制に通ったのですが、高校も最初の方は不登校でした。
私が不登校になった原因はいじめでした。
最初は、学年の中心にいた子と好きな人が被ったという些細な理由で、集団無視が始まりました。
すると、次第に友達だった子たちにも避けられるようになりました。当時は、学校の先生にも周りにも学校に馴染めない私自身が悪いと責められ、誰も味方はいませんでした。
それで学校に行くのが嫌になり、一度休むと次の日からはもう学校に行けなくなりました。
不登校になってどんどん悪化する精神状態
何も悪いことはしていないのに、自分自身を責める日々がきました。
直ぐに誰かに相談すればよかったのですが、イジメにあって学校に行けないでいるということが情けなく感じて誰にも話すことが出来ずに、精神状態はみるみる悪化しました。
フリースクール・病院のカウンセリングなどに通いましたが、自身の精神状態は一向に回復しませんでした。フリースクールでは居場所が見つけられる子もいますが、私は見つけられませんでした。
不登校の私に勇気をくれた美術の先生
約3年間引きこもり生活をした後、定時制高校に進学した私ですが、ここで人生を変えてくれた美術の先生に出会いました。
その先生のパワフルな人間性に触れ、前向きな考え方を学びました。
また、元々絵を描くことが好きだったこともあり、美術を通して自信を取り戻していきました。作品を作り上げる時の昂揚感、完成した瞬間の達成感、作品に対するみんなのほめ言葉・・・そうしたものが、少しずつ私に自信をもたらしたのです。
先生のおかげで美術大学に入学でき、それが今の仕事にもつながっています。
最後に
私は、自分が不登校になったし、不登校支援の仕事もしてきました。
その中で感じるのは、子どもが学校に行けなくなった時に親にできることはあまりないのかなということです。
色々親ががんばってくれるほど、逆に罪悪感を感じて子どもは苦しむような気がします。
それよりも、不登校であることを気にせずに接すること、不登校を受け入れてあげることが大事で、あとはやりたいことを応援したり見守ってあげるぐらいしか、親にできる事はないんじゃないかと考えています。
子どもを大事に思う親御さんほど何かしてあげたくなると思うんですけど、そんな意見もあると知って頂けたらうれしいです。
ご清聴ありがとうございました。