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なぜ不登校の親子はすれ違うのか

子どもが不登校になると、親は誰もが悩み、葛藤し、本やインターネットでいろんなことを調べて、そこに書いてある対応を実践します。学校に行くことを無理強いするのはやめて、優しく接するようになります。

それは不登校の子どもにとってありがたい対応のはずなのに、なぜ、不登校生はそれでも親に反抗するのでしょうか。なぜ、不登校の親子はすれ違うのでしょうか。

不登校を克服して学校に行ってほしいというのが親の本心

子どもが不登校になった時の親の状態

子どもが不登校になった時、親は「なんとか学校に行ってほしい」と切に願います。そして、不登校に関する書籍を読んだり、周囲からのアドバイスを受けたりして、「無理に学校に行かせてはいけない」という考え方を知ります。実際に子どもと接する中でも、「下手に学校に行くことを無理強いすると状態が悪化するかもしれない」ということを実感します。

つまり、学校に行ってほしいと思いながらも、それとは逆の対応をしなければいけないと考えるという、矛盾した状態になるのです。

不登校状態に対する親の矛盾した言動

そうした矛盾を抱えて、不登校生の親は、「好きな授業だけ出てあとは保健室にいたらいいよ」、「午後から行ってくればいいよ」、「先生が心配していて、会いたいって電話で言ってたよ」などと言うようなことを言いながら、同時に、「学校には無理して行かなくてもいいからね」と言うようになります。

学校に行くことを無理強いすることはよくないと自分に言い聞かせながらも、できれば行ってほしいという本心がやはりどこかで出てしまうのです。

不登校に対する親の気持ちを子どもは見透かしている

子どもは親の感情を見抜いている

親が矛盾したことを言うのはあくまで無意識です。親は、自分はわが子のことを心配し、第一に考えていると信じています。しかし、子どもは親の隠された本心を感じ取ります。そして、それによって、逆に子どもはやっぱり学校に行かなくてはいけないのだと感じ、塞ぎこんでしまうのです。

親とますます距離を置くようになる

そうした親の本心を見抜いた不登校生は、「お母さんが本当に心配しているのは僕じゃない。自分が困っているだけなんだ」、「お母さんは僕が学校に行きさえすれば、それでいいんだ」、「お母さんは僕の気持ちなんてどうでもいいんだ」と思うようになります。

こうして、親は子どもにとってありがたい対応を表面的にはしながらも、不登校の親子のすれ違いはどんどん大きくなっていくのです。

大事なのは親の本心がどう変わるか

世の中に出回っている不登校対応の情報は、基本的に間違っているとは思いません。ゆーくろっくで支援してきた不登校生の回復経緯をみても、書籍やインターネットに書いてある通りの形はたくさんあります。

しかし、それらがあくまで表面的に行われても意味はなく、親の本心が「学校に行けなくてもよい、元気でいてくれるだけでよい」という状態にならなければ、子どもは回復できないのでしょう。

心の底から子どもの不登校を受け入れることは、非常に難しいことです。そこに方法論はありません。苦しく、辛いことかもしれませんが、今一度親として自分自身と向き合い、自分の本心を理解しましょう。